婚活をしていると、誰もが一度は「自分らしさ」を見失いそうになる瞬間に直面します。
「もっと素直に自分を出していいんだよ」
「無理をしないで、ありのままでいいんだよ」
そんな言葉をかけられても、どうやって“素直な自分”を出せばいいのか分からない——そんな思いを抱えながら婚活に向き合っている方も多いのではないでしょうか。
誰だって「好かれたい」「選ばれたい」という気持ちが強くなります。
「この人と上手くいきたい」「ちゃんとした人だと思われたい」
そう思えば思うほど、気づかないうちに“自分らしさ”を後回しにしてしまう場面が増えていきます。

でも、それは決して悪いことではありません。
むしろ本気で向き合っている証拠。自分に自信がないわけでも、誰かに流されてしまう弱い人間だからでもありません。
それだけ「幸せになりたい」「誰かとつながりたい」と願う気持ちが、あなたの中に確かに存在しているということなのです。
しかし——
「好かれたい」「選ばれたい」気持ちが強くなりすぎると、次第に「本来の自分」がどこかに置き去りにされていくことがあります。
たとえば、
・相手の好みに合わせて服装を選ぶ
・話題を相手に合わせて無理に笑う
・本当は疲れているのに、断らずに会い続けてしまう
・自分の価値観や希望を口にできず、つい相手に合わせてしまう
そうしているうちに、ふと「私って本当はどんな人だったっけ?」「今、自分が何を感じているかが分からない」と戸惑う瞬間が訪れるのです。
このブログでは、
婚活の中で“自分らしさ”を見失いそうになった時に立ち止まり、自分自身を取り戻すためのヒントを、共感ベースで丁寧に紐解いていきます。
誰かに「無理をしないでいい」と言われても、「じゃあ私はどうすればいいの?」という戸惑いや、素直になりたいのに“素直な自分”の出し方が分からない——そんなモヤモヤに寄り添いながら、一緒に考えていきましょう。
なぜ“自分らしさ”を見失うのか?
婚活において“自分らしさ”を見失うのは、決してあなただけではありません。
むしろ、多くの婚活女子が同じような悩みを抱えています。なぜなら、婚活市場そのものが「選ばれること」を強調する場だからです。
「条件」「マナー」「会話力」「清潔感」「思いやり」……
自分を磨いて、より良い自分を見せようとする努力は、婚活の中で必ず求められるもの。
けれどその一方で、「素の自分」や「本音の自分」を出せば出すほど、相手の反応が怖くなったり、「受け入れてもらえなかったらどうしよう」と不安になってしまうものです。
この気持ちは、「本当に自分を好きになってくれる人と出会いたい」という純粋な願いから生まれるものです。
でも、その願いの裏側に、「自分の価値は他人の評価で決まるのでは?」という不安が隠れていると、無意識に“相手基準”の生き方を選んでしまいます。
「もっと素直に」と言われても難しい理由
よく婚活本やカウンセラーが「もっと素直になって」「自分らしく振る舞って」とアドバイスしてくれます。
ですが、これが一番難しい。
たとえば、普段の自分は控えめな性格なのに、「明るくハキハキした女性がモテる」と聞いて元気にふるまってみる。
それが褒められると、「本当の私はそうじゃないのに……」とモヤモヤする。
「本当はもっと楽な気持ちで話したいのに」と思っても、目の前の相手や周囲の期待を考えると、なかなか“素”の自分には戻れません。
この葛藤の中で、「自分らしさ」と「婚活の成功」をどうバランスさせるかが、婚活女性の大きな悩みの一つになっています。
自分を“後回し”にしてしまう心理
なぜ私たちは、無意識に“自分らしさ”を後回しにしてしまうのでしょうか。
その背景には、
・「いい人だと思われたい」「嫌われたくない」という承認欲求
・「ここまで頑張ったのだから報われたい」という期待
・「婚活の場で失敗したくない」「もうこれ以上傷つきたくない」という不安
こうした気持ちが絡み合って、気づけば「自分の幸せ」よりも「相手に合わせる」ことが目的になってしまうのです。
特に、周囲から「まだ結婚しないの?」とプレッシャーを受けていたり、過去の恋愛で傷ついた経験がある人ほど、「次こそはうまくいきたい」「今回は絶対に幸せになりたい」と気負いが強くなります。
その結果、「ありのままの自分」よりも「相手に選ばれる自分」を優先してしまいがちなのです。
でも、それで本当に幸せになれる?
あなたが今、どんなに頑張っていても、どんなに自分を磨いても、どんなに相手に気を使っても、
「これって本当に自分が望んだことだったっけ?」
そんな疑問がふと頭をよぎることはありませんか?
婚活で“自分らしさ”を見失う最大のリスクは、「誰かの理想像」を生き続けてしまうこと。
その先に本当の幸せがあるのか——
それとも、違和感や窮屈さが積もっていくだけなのか——
答えは、あなた自身の中にしかありません。
このブログで伝えたいこと
本記事では、「好かれたい」「選ばれたい」と思う気持ちを否定せず、
それでも「自分らしさ」を守るための具体的な視点やアクションを、婚活カウンセラーとして、そして一人の婚活経験者として、誠実にお伝えしていきます。
婚活の中で
・自分が分からなくなりそうなとき
・無理をしている自分に気づいたとき
・「このままじゃ苦しくなる」と感じたとき
そんなときに、何度でも立ち戻れる“自分軸”を取り戻すヒントとして、この記事を活用していただければ幸いです。
誰かの理想像を演じるのではなく、「今のあなた自身」が、本当に幸せになれる婚活を始めましょう。
第1章|「好かれたい」気持ちが自分を遠ざけるとき
婚活を始めたばかりの頃、誰もが抱えるのは「とにかく相手に好かれたい」「良い印象を持ってもらいたい」という気持ちです。これはとても自然な感情であり、人間関係を円滑に進めるための本能的な願望とも言えるでしょう。
特に婚活の場では、“初対面の数秒が勝負”と言われることも多く、「最初で失敗したくない」「他の人より良いと思ってもらいたい」という焦りが、どうしても強くなってしまいます。SNSや婚活マニュアル本でも、「清潔感を大切に」「相手の話をよく聞く」「家庭的な雰囲気を出す」など、好かれるための“正解”がたくさん紹介されていますよね。
それ自体は決して悪いことではありません。自分を磨き、相手を思いやり、魅力的に見せようと努力することは、恋愛や結婚への大切なステップです。
「求められる女性像」に自分を寄せすぎていませんか?
ただし、ここで注意したいのが、「相手の好みに合わせすぎる」こと。「清潔感」「やさしさ」「家庭的」など、万人受けする属性を追いかけすぎると、気づかないうちに“求められる女性像”に自分を寄せてしまいがちです。
たとえば、本当はカジュアルな服装が好きなのに「女性らしいワンピースの方がウケがいい」と思い、無理して慣れない服装を選んだり、家事が得意ではないのに「家庭的に見られたいから」と料理の写真をSNSに載せてみたり。
もちろん、こうした「努力」は婚活の入り口として有効です。ですが、その延長線上で“演じる自分”が日常になってしまうと、心にじわじわと違和感が積もっていきます。
“好かれたい努力”が積み重なると、なぜ息苦しくなるのか
「婚活は自分を売り込む場なんだから、多少演じるのは当然」と考える人もいます。けれど、実際に“好かれる努力”を続けているうちに、ふとこんな感覚に襲われる瞬間があるはずです。
- 会話のたびに相手の反応を過剰に気にしてしまう
- 本音を言いたいのに「変に思われないかな」と遠慮する
- 相手が望んでいそうなリアクションばかり選ぶ
- 家に帰って鏡を見ると、なんだか自分が“他人”みたいに感じる
このような状態が続くと、次第に「自分が本当に何をしたいのか」「どんな相手と一緒にいたいのか」がわからなくなり、“素の自分”で向き合うのが怖くなってしまうのです。
最初は「いい印象を持たれたい」だけだったのに
多くの方が最初は「いい印象を残したい」「また会いたいと思ってもらいたい」という純粋な気持ちで努力を始めます。
でも、いつの間にかその努力が、「相手の理想像を演じ続けること」にすり替わってしまうことがあります。
たとえば、相手の趣味や興味に無理に合わせたり、自分の価値観や意見を飲み込んだりしてしまう。「こんな話をしたら嫌われるかな」「相手に気を使わせたくないから自分の気持ちは言わないでおこう」と、“良い人”を優先し続けてしまうのです。
そうやって、少しずつ少しずつ“本来の自分”と“演じている自分”の間にギャップができていきます。そのギャップが広がれば広がるほど、デートやLINEのやりとりも「作業」のように感じてしまい、「そもそも私は何をしているんだろう?」と自問する瞬間が増えていくのです。
「私、今誰と話してるんだっけ?」という迷子感
婚活を頑張っているとき、「私、今誰と話してるんだっけ?」という感覚に陥ることがあります。相手の反応や好みに寄せて自分を作り込むほど、だんだん“素直な自分”が遠ざかってしまい、会話も表面的なものになりがちです。
「相手に合わせていれば安心」だったはずが、だんだんと「本当の自分を見せてはいけない」という怖さや、「自分の素を出したら終わってしまうかもしれない」という不安が大きくなります。
そのうち、「自分が本当に何を話したいのか」「この人と一緒にいることで自分はどう感じているのか」さえ分からなくなってしまう——
これこそが、婚活の中で“自分らしさ”を見失いそうになる最大の瞬間かもしれません。
「素直に向き合う」ことへの怖さ
「素直な自分を出したい」「本音で向き合いたい」と願う人ほど、「それで拒絶されたらどうしよう」「ガッカリされたら怖い」という気持ちが強くなります。
特に真面目で一生懸命な人ほど、「これまで努力してきた自分」を無駄にしたくなくて、つい“演じる自分”にしがみついてしまいます。
でも、それが長く続けば続くほど、婚活が「自分を消耗させる場所」になってしまうのです。
あなたの頑張りを「無駄」にしないために
婚活は、たしかに「努力」や「相手への気配り」が大切な場です。でも、それだけが続くと、せっかくの出会いが“つらい思い出”になりかねません。
「好かれたい」気持ちも、「もっと素直に向き合いたい」願いも、どちらも大切にしていいのです。
大切なのは、そのバランスを自分の中で見つけていくこと。
時には「今の自分」で一歩踏み出す勇気を持つこと。
そして、「無理をしてまで続ける出会い」に執着しすぎないことです。
自分にしかわからない小さな違和感を、見逃さないでください。
誰かに合わせ続けて苦しいとき、「私は本当にこうしたいのかな?」と問い直してみてください。
「好かれたい」気持ちが強すぎて自分を見失いそうになったら、この記事を思い出してください。
あなたが本来持っている「素直さ」や「自分らしさ」は、必ず誰かの心に響く日が来ます。
その瞬間まで、無理に自分を押し殺さず、あなた自身の幸せの形を探し続けてほしいと願っています。
第2章|「演じる自分」が褒められるときの息苦しさ
婚活の現場や、日常生活の中でも「場の空気を読んで振る舞う」ことはごく自然なことです。相手や周囲の期待に応える自分を作ること、それは社会の中で生きていく上で身につけた大切なスキルでもあります。特に日本の文化では、「協調性」「和を乱さないこと」が美徳とされるため、「求められる自分」でいることに安心感を覚えやすい傾向があります。
しかし、婚活という“人生のパートナー選び”の場面では、この「演じる自分」が時として大きなジレンマや息苦しさを生み出すことがあります。なぜなら、婚活で褒められたり好意を示されたりしても、それが「本当の自分」ではなく、「演じている自分」への評価だと気づいたとき、心の奥でむしろ孤独や不安を感じてしまうからです。
「ウケのいい自分」を演じることの落とし穴
婚活をしていると、「こうすれば相手に好印象だろう」「このリアクションが“女性らしくてかわいい”と思われそう」と、無意識に“ウケのいい自分”を演じてしまうことがあります。会話のネタや相槌の打ち方、趣味や価値観までも、相手の反応や世間の“正解”に合わせて選んでしまう。
最初は「これも努力のうち」と割り切れていたことも、何度も同じことを繰り返すうちに次第に「これって本当に自分なのかな?」と違和感を持ち始めます。
とくに、演じた自分が褒められたり、「○○さんって本当に素敵ですね」と言われたりすると、心のどこかで「この人は私を好きなんじゃなくて、“作られた私”を好きなだけなのかも」という虚しさが芽生えてきます。
「褒められているのに、なぜか息苦しい」理由
本当は嬉しいはずなのに、どこか安心できない。そんな経験をしたことはありませんか?
たとえば、本心ではあまり興味がない話題に合わせてみたり、得意ではないことを「好きです」と言ってみたり。そのときは「相手が喜んでくれているからいいか」と思えるのですが、後になってふと「私のこと、本当に知ってくれている人はいるんだろうか?」という孤独感が押し寄せてくる。
それは、「演じる自分」と「本当の自分」に距離ができてしまい、「褒められているのは本物の私じゃない」とどこかで感じているからです。
「好かれたい」の先にある“自分を見失う瞬間”
婚活では、とにかく“選ばれたい”一心で頑張る人がたくさんいます。特に真面目で責任感の強い女性ほど、「これが大人のマナー」「これが愛され女子のふるまい」と自分に言い聞かせ、時には自分を押し殺してまで相手に合わせてしまう。
でも、そうして作り上げた“演じる自分”がどんなに褒められても、満たされない気持ちが大きくなっていきます。「今、好かれているのは……“本当の私”?」「この人と本当に一緒にいて幸せなのかな?」と、心のどこかでモヤモヤが募ります。
実際、こうした葛藤は、婚活の場に限らず仕事や友人関係でも起こるものです。しかし、パートナー選びという人生の大きな転機に直面した時、「このまま“誰かに合わせた自分”でいいのか?」という問いが自分の中で大きくなります。
「選ばれるほど苦しくなる」——その矛盾
婚活では「ちゃんと選ばれよう」と思えば思うほど、どんどん自分の気持ちが分からなくなっていきます。最初は「誰かに選んでもらえるなら幸せ」と信じていたのに、だんだん「選ばれるほど苦しくなる」矛盾にぶつかるのです。
たとえば、
・会っているときは盛り上がるのに、帰り道や家に帰ってから急に気持ちが落ち込む
・「今日は楽しかった」と言いながら、心のどこかで寂しさが消えない
・「今の私で本当にいいのかな?」と自問する時間が増えていく
こうした思いは、演じる自分への評価と本来の自分への“自信”が食い違っているサインです。
本当の自分で向き合えない苦しさ
婚活や恋愛は、本来なら自分の本音や弱さ、素直な部分を出してこそ“心が通じ合う”もの。
でも「嫌われたくない」「また一からやり直したくない」「せっかくここまで頑張ってきたのに」と思うほど、“本音”を出す勇気がなくなってしまいます。
結果として、相手の前でだけは“演じた自分”を守り続け、どんどん本当の自分を遠ざけてしまう。そして、褒められても嬉しくない・安心できないという悪循環に陥るのです。
「本当の私」を好きになってもらうには
では、どうすれば「演じる自分」ではなく「本当の私」を大切にできるのでしょうか。
大切なのは、「完璧な自分」や「誰からも好かれる自分」になろうとするのを手放し、「今の自分」を少しずつ受け入れていくこと。
婚活での出会いは、“素”の自分を出す練習の場でもあります。「少し勇気がいるな」と感じたら、小さなことから「本当の自分」を表現してみてください。
- 苦手なものや不得意なことも素直に言ってみる
- 相手の話に共感できないときは「私はこう思う」と言ってみる
- 疲れた時は無理せず「今日は休みたい」と伝える
それでも離れていく相手がいるかもしれません。でも、それは「あなたの本当の姿を受け入れられない相手」だっただけのこと。
逆に、「本当の自分」を見せても大丈夫な相手とは、これまで以上に深い信頼や安心感でつながることができます。
“素”の自分を大切に、少しずつ心をほぐしていく
演じる自分が褒められていると感じたとき、ふと息苦しさや孤独を感じたとき、それは「今の自分」を見つめ直すタイミング。
婚活は“素直な自分”を思い出し、「本当の自分を大切にする」リハビリのような時間でもあります。
すぐに完璧になろうとしなくていい。少しずつ「素の自分」を許し、認めていく。そんな小さな積み重ねが、やがて「心から安心できるご縁」につながっていきます。
あなたの“本当の自分”が、誰かの心にしっかりと届く日まで。自分を信じて、一歩ずつ進んでいきましょう。
第3章|「正しさ」だけでは選べない理由
婚活を続けていると、「条件も悪くない」「やさしい」「誠実」「ちゃんとしている」……そんな“正しい人”に出会うことが増えていきます。
多くの人が「こんな相手と結婚したら安心だろうな」「きっと良い家庭を築けるだろうな」と思う、まさに“正解”のような出会いです。
でも、いざその相手との関係を深めようとすると、なぜか気持ちが乗らない。
頭では「この人なら大丈夫」「失敗のない結婚ができそう」と分かっているのに、心が追いついてこない——そんな不思議な現象に悩まされる方は本当に多いものです。
「条件が揃っている=心が動く」とは限らない
婚活では、年齢・収入・学歴・性格・家族観など「条件」を重視して相手を選びます。それ自体は決して悪いことではありません。
将来を見据えて現実的な目線で相手を選ぶことは、安定した結婚生活にとって重要な要素です。
しかし、「条件」や「正しさ」だけを追い求めていくと、あるとき必ず「それだけじゃ選べない」という壁にぶつかります。
どんなに“ちゃんとした人”でも、どこか物足りなさや違和感を感じてしまう——そんなときこそ「本音」と向き合うタイミングなのです。
「選ばれる自分」でいるほど、心の声が遠ざかる
多くの婚活女性が、「選ばれるため」の自分を作り続けることで、「自分が誰を選びたいか」を考える余裕をなくしてしまいます。
「せっかくここまで頑張ってきたのに」「条件も悪くないのに」「周りから見たら羨ましがられる相手なのに」——
そんな気持ちが、「自分の本音」を無意識に押し殺してしまうのです。
本当は「ピンとこない」「心が踊らない」「どこか窮屈」だと感じているのに、「そんなワガママを言っていたら、いつまでも結婚できないかも」と自分を納得させてしまう。
でも、その違和感は決して“ワガママ”ではありません。
本音で人とつながりたいからこそ、心がNOを出している証拠です。
「私はこの人に選ばれたい」だけでなく、「本当にこの人と生きたい?」と問う
婚活を通して多くの人がぶつかる大きな壁は、「自分が誰を選びたいのか」を考えることです。
「相手からどう見られているか」「選んでもらえるか」ばかり気にしていると、いざプロポーズや結婚の話が現実味を帯びたとき、自分の心に問いかけるのが怖くなってしまう。
「私は、この人に“選ばれたい”と思って頑張ってきたけれど、本当に“この人と生きたい”と心から思えているだろうか?」
——そう自分に問い直すことは、とても勇気がいります。
でも、ここから逃げてしまうと、「選ばれること」ばかりがゴールになり、結婚した後に「やっぱり違ったかも」「こんなはずじゃなかった」と後悔することにもつながりかねません。
「正しさ」と「幸せ」は必ずしもイコールではない
「条件も良いし、誠実な人なのに、なぜ気持ちが動かないのか?」
「理想通りの相手のはずなのに、なぜ不安になるのか?」
そう感じる自分を責めなくて大丈夫です。
それは、「正しさ」と「幸せ」は必ずしも同じではないからです。
正しい選択が、必ずしも自分の心を満たしてくれるとは限りません。
逆に「条件は完璧じゃなくても、この人と一緒にいると心から安心できる」「素直に笑顔になれる」という感覚こそが、本当の意味での“幸せな結婚”のカギになるのです。
「私は本当にどうしたい?」と自分に問い続ける
婚活で一番大切なのは、「選ばれるため」ではなく、「自分がどう生きたいか」「どんな人と人生を歩みたいか」を、何度でも自分に問い続けることです。
たとえば、「この人と一緒にいるとき、自分らしくいられるか?」「違和感を無理やり飲み込んでいないか?」「“条件”ではなく“感覚”で惹かれる部分はあるか?」
こうした問いを自分に投げかけてみることで、本当の意味で自分らしい結婚・幸せな人生に近づいていけます。
“正しさ”を疑う勇気が、あなたを幸せにする
周りから「もったいない」「あんなにいい人なのに」と言われても、自分の気持ちが動かないなら、それはあなたの直感が「まだ本当のご縁じゃない」と教えてくれている証拠です。
「正しさ」に縛られず、「自分の心が本当に望んでいることは何か?」と問い直すこと。それこそが、“本当の幸せ”への大きな一歩です。
婚活は「正解」を探す旅ではありません。
“自分が納得できる選択”を探し続ける——それこそが、これからの人生を大切に生きるための“自分らしさ”なのだと思います。
あなたが本当に幸せになれる結婚や人生を、心から応援しています。
第4章|自分を見失わないために問い直す視点
婚活をしていると、「私は誰のために頑張っているのか」「自分が本当に望んでいる幸せとは何なのか」と、ふと立ち止まってしまうことがあります。
そんなときこそ、“自分を見失わない”ために、あらためて自分の内側と丁寧に向き合うことがとても大切です。
「心地よい軸」は人それぞれ違う
婚活のアドバイスでは「自分軸を持って」「自分らしさを大切に」とよく言われます。でも、いざ実践しようとすると「そもそも私の“自分軸”って何だろう?」と悩む人は少なくありません。
他人にとっての正解や“王道の幸せ”が、自分にとって心地よいものとは限らない。
たとえば、周囲からは「条件がいいからこの人に決めたら?」と勧められても、なぜか気が進まないこともあります。
逆に、「世間的には変わっている」と言われるような価値観が、自分にはしっくりくる場合も。
大切なのは、「自分だけの心地よい軸」を探していくことです。それは決して、最初からハッキリ言語化できるものではありません。たくさんの出会いを経験したり、さまざまな価値観に触れたりする中で、少しずつ輪郭が見えてくるものです。
「この人と一緒にいるとき、私はどんな自分だった?」
婚活で自分を見失いそうになったら、振り返ってみてください。
・どんな人と会ったとき、自分らしく自然に笑えたか
・どんな会話をしているとき、緊張せずにリラックスできていたか
・初対面のどんな言葉に、心がホッとしたか
相手に合わせようと頑張っているときは、心も身体もどこか強張っています。逆に、「この人といると安心する」「ありのままの自分を出せる」と感じた相手とは、不思議と話も弾み、時間があっという間に過ぎていきます。
こうした自分の“感覚”を軽視せず、大切にしてください。「選ばれる」ことにばかり目を向けず、「私はこの人といるとき、どんな自分でいられたか?」という視点を忘れないことが、自分を見失わずに婚活を続ける大きなヒントです。
違和感・モヤモヤを「なかったこと」にしない
婚活では、「ちょっと引っかかるな」「あれ?」と感じる場面が必ず出てきます。でも、「せっかくここまで来たんだから…」「自分のわがままかもしれない」と違和感をなかったことにしてしまいがちです。
しかし、その直感は決して無視してはいけません。違和感やモヤモヤは、「本当の自分」が何かを伝えようとしているサインです。
たとえば、会うたびにどこか疲れる、話しているときに緊張しっぱなし、LINEのやり取りが終わるたびにホッとする……そうした小さなシグナルを見逃さないでください。
それは、相手が悪いわけでも、あなたが劣っているわけでもありません。「今の自分にとって無理がある」「もっと自分らしくいられる相手がいる」という心の叫びかもしれません。
「素の自分」でいられる関係性を目指して
婚活で最も大切なのは、「選ばれるため」ではなく「素の自分を許せる相手と出会うこと」です。
相手に気を使いすぎて“取り繕う自分”を演じ続けてしまうと、どこかで必ず無理が出てしまいます。
一緒にいて、自然に笑顔になれる。無理に盛り上げなくても、会話が続く。自分のダメなところや苦手なことも、安心して打ち明けられる。
そんな関係性を築ける相手こそが、あなたの人生にとって“本物のご縁”なのだと思います。
「証明し続ける婚活」をやめてみる
これまでの婚活や恋愛で、「私を選んでほしい」「私はちゃんとした人間だ」と証明し続けてきた人ほど、自分を認めてもらうことに疲れてしまう傾向があります。
でも、本当は誰かに“必要とされる”ことがゴールではなく、
「あなたと一緒にいると安心できる」「一緒にいることで自分も自然体でいられる」
そう感じられる関係性こそが、心から幸せになれるご縁です。
自分を認め、許し、素の自分で向き合える時間を増やしていく。そのためには、たまには立ち止まり、自分の心の声に耳を傾けてみることが大切です。
自分の「好き」「安心できる」「心が緩む」を大切に
婚活では「相手の条件」や「世間の評価」に振り回されがちですが、本当に大切なのは「自分が何を好きか」「どんなときに安心できるか」「誰と一緒にいると心が緩むか」という感覚です。
自分の心が喜ぶ瞬間、ふと肩の力が抜ける瞬間、そんな感覚を一つ一つ丁寧に拾い上げていくこと。
それこそが、あなたらしい婚活・あなたらしい幸せに繋がる道なのです。
誰かに合わせすぎて苦しくなったとき、違和感にフタをしたくなったとき、「私は本当にどうしたい?」と自分に問いかけてみてください。
その小さな問いかけが、あなたを“自分らしさ”の中心に戻してくれます。
婚活は「自分を好きになる旅」でもあります。自分を見失わず、あなたらしい幸せを大切にしながら、一歩ずつ進んでいきましょう。
第5章|婚活で“自分を守る”3つの行動ポイント
ここまで、「自分らしさ」を見失わない婚活のヒントについてお伝えしてきました。とはいえ、実際の現場では、どうしても周囲の期待や「選ばれたい」気持ちに流されてしまうものです。
そこでこの章では、婚活中に“自分を守る”ために今すぐ実践できる3つの行動ポイントを具体的にご紹介します。
1.小さな違和感を「なかったこと」にしない
婚活でたくさんの人と出会うと、「なんとなく引っかかる」「なぜか疲れる」といった感覚にしばしば遭遇します。しかし、多くの人が「ここまで頑張ったんだから」「自分のわがままかも」と、その違和感にフタをしてしまいがちです。
でも、その直感やモヤモヤは「本当の自分」からの大切なメッセージ。
違和感を感じる相手や状況には、自分なりの理由があります。
たとえば、会話がうまくかみ合わない、相手の価値観にどうしても共感できない、会うたびにどこか消耗してしまう……。
そういった気持ちを無理やり「なかったこと」にしてしまうと、のちのち大きなストレスや後悔につながります。
小さな違和感に敏感でいることは、決してワガママでも弱さでもありません。自分を大切にする強さです。迷ったときには、一度立ち止まって「私は本当にこのまま進みたいのか?」と自分に問い直す勇気を持ってみてください。
2.「選ばれること」を目的にしない
婚活は「選ばれるための戦い」と思い込んでしまいがちですが、本当に大切なのは「自分がどんな人生を送りたいか」「どんな人と生きていきたいか」を明確にすることです。
「選ばれるため」の努力が行き過ぎると、相手に合わせてばかりで、自分の希望や本音を見失ってしまいます。
また、選ばれた後に「これが本当に自分の望みだったのか?」と迷い、後悔してしまうことも少なくありません。
大切なのは、「どんな結婚生活を送りたいか」「パートナーに何を求めるか」「一緒にいて安心できるか」という“自分基準”を忘れないこと。
たとえば、休日の過ごし方や家族観、将来設計、価値観の優先順位……。
小さなことでも、あなたが「心から望むこと」を言葉にしてみてください。
“選ばれる婚活”から、“選び合う婚活”へ——
この視点の転換こそが、あなたの心を守り、幸せな結婚につながる一歩になります。
3.信頼できる人に話す
婚活を続けていると、「自分の考えが正しいのか分からない」「この違和感は自分だけなのかも」と不安や孤独を感じる瞬間があります。
そんなときは、一人で抱え込まず、信頼できる人に話してみてください。
婚活サポーターや友人、家族、場合によっては専門のカウンセラーなど、第三者の目線は自分には見えなかった視点や安心感を与えてくれます。
話してみることで「気づかなかった本音」に気づけたり、「みんな同じようなことで悩んでいるんだ」と肩の力が抜けたりすることもあります。
「こんなこと言ったらダメかな」「否定されたらどうしよう」と思わず、思い切って不安や迷いを言葉にしてみる。それだけで、気持ちが整理されて新しい一歩を踏み出せることも多いものです。
自分の「小さな声」を守ることが、未来の幸せを守る
婚活で“自分を守る”とは、「自分らしさ」や「小さな直感」を大切にすることです。
大きな選択や決断の前には、必ず「自分が本当にどうしたいか?」を問い直してみてください。
選ばれることを目的にしすぎず、あなた自身の価値観や感覚を信じていいのです。
迷いがあれば信頼できる人に相談し、いろいろな意見を取り入れながらも「最後は自分で決める」ことを大切に。
婚活は、あなた自身が幸せになるためのプロセスです。
誰かの理想像や世間の基準に振り回されすぎず、「私が本当に幸せになれる道はどこか?」という軸を、どうか見失わないでください。
あなたの婚活が、無理をせず、あなたらしい幸せに向かって進んでいくことを心から願っています。
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